J-POWERは、2026年5月12日、2025年度連結決算と2026年度業績予想を発表しました。2025年度の売上高は前年度比10.2%減の1兆1822億円、営業利益は27.0%減の1009億円となりました。一方、経常利益は北米ガス火力発電所の権益売却益などにより13.2%増の1585億円です。
親会社株主に帰属する当期純利益は36.7%減の585億円でした。豪州の再エネ設備、高砂火力発電所、大間原子力発電所計画などで合計518億円の特別損失を計上したことが響きました。2025年度のROEは4.3%、稼働資産ROICは4.5%で、自己資本比率は37.6%、D/Eレシオは1.3倍となっています。
2026年度は純利益810億円を見込む
2026年度は売上高を16.7%増の1兆3800億円、営業利益を23.8%増の1250億円、純利益を38.4%増の810億円と予想します。経常利益は北米ガス火力の権益売却益が剥落するため、21.2%減の1250億円となる見通しです。
発電事業では、JEPX・小売向け販売の粗利、容量市場収入、再エネ販売収入の増加を見込みます。前提とするJEPX平均価格は2025年度の約11円/kWhから2026年度は14~20円/kWh、火力利用率は67%から73%、水力出水率は88%から100%です。一方、海外事業の経常利益は北米売却益の反動で948億円から485億円へ48.8%減る予想です。
配当は100円から105円へ
2025年度の年間配当は1株100円で、2026年度は5円増の105円を予定します。総還元性向30%を基本とし、2024~2026年度の株主還元枠は3年間で750億円です。利益が資源価格、為替、卸電力価格、発電所稼働率、資産売却に左右されやすい一方、安定配当を重視する方針です。
投資判断では、純利益の回復だけでなく、権益売却など一時要因を除いた利益、石炭火力の収益性、豪州炭価格、海外事業の変動、大間原子力の追加投資と工程を確認する必要があります。ROEが同社の認識する株主資本コストを下回る状況から脱し、資本効率の改善につなげられるかが焦点となります。