米環境保護庁(EPA)は2026年2月12日、大気浄化法(CAA)に基づく温室効果ガス(GHG)規制の法的根拠となってきた2009年の「危険性認定(Endangerment Finding)」を撤回する最終規則を確定したと発表しました。同認定は、二酸化炭素を含む6種類のGHGの排出が公衆の健康・福祉を脅かすとする科学的判断を示したもので、新車・新エンジン向けGHG排出規制の前提となっていました。2025年11月に見直し案を公表して以降、意見公募を経て今回の最終確定に至りました。
EPAは、CAA第202条(a)がGHG排出基準を定める権限をEPAに付与していないとの解釈に立ち、危険性認定の撤回に伴い、乗用車・中型車・大型車を含む道路走行用車両・エンジンに関する既存のGHG排出基準もあわせて撤廃しました。これにより、本規則制定以前の生産年式を含め、車両・エンジンメーカーはGHG排出の測定・管理・報告に関する将来的な義務を負わなくなります。なお今回の措置はGHG排出のみが対象で、従来の大気汚染物質に関する規制には影響しないとしています。
「米国史上最大の規制緩和」、1兆3,000億ドル超の経済効果を見込む
EPAは今回の措置を「米国史上最大の規制緩和」と位置付け、1兆3,000億ドルを超える経済効果を見込んでいます。最終規則は2026年2月18日付で連邦官報に掲載され、4月20日に発効する予定です。
環境団体などが提訴の構え
規則掲載と同じ2月18日、複数の環境保護団体・公衆衛生団体が、コロンビア特別区巡回控訴裁判所に本規則の適法性を争う審査請求を提出しており、訴訟が最高裁まで持ち込まれれば最終判断まで時間を要する可能性があります。
出典:US EPA