鹿島建設の2026年3月期は、売上高3兆672億円、営業利益2407億円、純利益1773億円と、いずれも過去最高だった。国内建設の工事進捗と利益率改善がけん引し、営業利益は前期比58.5%増、ROEは13.3%に上昇した。受注高も3兆2639億円と高水準で、手持ち工事の採算が焦点になる。
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建築・土木の利益率が回復
連結売上は土木4308億円、建築1兆1809億円、開発927億円、国内関係会社2711億円、海外1兆918億円に分散する。国内建設の利益率改善は強い追い風だが、完成工事の構成や大型案件の進捗で変動しやすい。受注時採算と施工中リスク管理が利益の再現性を左右する。
海外と開発が成長余地
海外売上は全体の3分の1超を占め、北米・アジアなどの建設と不動産開発が成長機会になる。国内でも都市開発、物流、再開発、インフラ更新、環境・エネルギー分野が投資先だ。事業分散は建設単体の景気変動を和らげる一方、金利、為替、不動産評価、売却時期の影響を受ける。
株主還元とキャッシュ創出を確認
年間配当は146円へ引き上げられた。高利益を配当だけでなく、研究開発、DX、開発投資、人材へどう配分するかが中長期の競争力を決める。投資家は営業利益率、受注残、開発資産、営業キャッシュフロー、政策保有株式の縮減、海外案件の損益を合わせて確認したい。
建設受注高は大きいが、売上計上まで数年を要する案件も多い。価格転嫁条項、工期、発注者構成、受注残の採算が将来利益を左右する。海外不動産は売却時期で損益が振れるため、建設の安定利益と開発利益を分けて評価したい。為替感応度も合わせて確認したい。