【電力小売】IEA、2025年のEU産業用電気料金は米国の約2倍、卸電力価格は前年比1割増と公表

国際エネルギー機関(IEA)は2026年2月6日、年次報告書「Electricity 2026」を公表しました。同報告書によれば、EUのエネルギー多消費産業向け電気料金は2025年も高止まりし、米国水準の2倍超、中国・インド水準より5割近く高い状態が2024年と同様に続いたとしています。EUの平均卸電力価格も、天然ガス価格の上昇を背景に前年から上昇しました。

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IEAによると、2025年のEU平均卸電力価格は前年比約10%上昇し、1メガワット時(MWh)当たり約95米ドルとなりました。これは、オランダの取引拠点TTFにおける天然ガス価格が前年比9%上昇したことと軌を一にしており、EU排出量取引制度(EU-ETS)の価格が前年比15%上昇し、2025年平均で二酸化炭素1トン当たり約75ユーロとなったことも押し上げ要因になったとしています。

各地域との価格差

報告書は、2025年のEU平均卸電力価格が分析対象地域の中で最も高い水準となり、米国・インドの約2倍、オーストラリア(+65%)や日本(+25%)を大きく上回ったと指摘しています。

エネルギー多消費産業向け電気料金についても、2022年のピークから2年連続で低下した後、2025年は前年からほぼ横ばいで推移し、地域間の価格差が引き続き残る結果となりました。

2026年以降の見通し

IEAは、2026年1月の寒波により暖房・電力需要が押し上げられ、天然ガスのスポット・先物価格が上昇し、電力先物価格にも上昇圧力がかかったと説明しています。2026年1月26日時点のEU電力先物価格は、2026年分が1MWh当たり約95米ドルと2025年並みの水準で推移しています。

一方、2027年分の先物価格は1MWh当たり約85米ドルまで下落する見通しが示されており、ガス価格の落ち着きとともに卸電力価格も緩やかに低下していく可能性が示唆されています。

出典:https://www.iea.org/reports/electricity-2026/prices

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