米ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)は2025年10月、ブラトル・グループと共同で「Factors Influencing Recent Trends in Retail Electricity Prices in the United States」と題する分析を発表し、2019~2024年の電気料金上昇要因を整理しました。
全米加重平均の家庭用電気料金は27%増の1kWh当たり16.5セントとなり、商業用(19%増、12.8セント)や産業用(19%増、8.1セント)を上回るペースで上昇しています。要因としては、送配電設備の増強費用、2022年の天然ガス価格高騰に加え、各州の再生可能エネルギー利用割合基準(RPS)に基づく追加調達コスト(平均0.25~0.4セント/kWh)を挙げ、カリフォルニア州など米国西部では山火事対策費用や屋根置き太陽光(NEM)拡大に伴う費用も上乗せされているとしています。一方、大規模風力・太陽光の導入拡大自体は電気料金の値上げ要因ではないと結論づけました。
2026年更新版ではさらに悪化と分析
LBNLとブラトルは2026年4月、同分析の更新版を公表し、対象期間を2025年まで延ばした結果、家庭用電気料金は2019~2025年で名目33%上昇(商業用26%、産業用27%)とさらに加速したことを明らかにしました。米国の家庭用電気料金全国平均は2019年の1kWh当たり13セントから2025年には17.3セントへ上昇し、全米世帯の3分の1が所得の5%超を電気料金に費やしていると指摘しています。また2025年には投資家所有電力会社(IOU)による過去最大規模となる180億ドル分の料金値上げ申請があり、2021~2025年の申請の約3分の2が承認されたことから、更新版は「政策・市場面の対応がなければ短期的にさらなる値上げが見込まれる」と警鐘を鳴らしています。
出典:https://emp.lbl.gov/publications/factors-influencing-recent-trends