【送配電】米EIA、年次エネルギー見通しAEO2026を公表 電力需要は2050年まで年平均0.9~1.6%増と予測

米エネルギー情報局(EIA)は2026年4月8日、2050年までの中長期エネルギー見通しを分析した「Annual Energy Outlook 2026(AEO2026)」を公表しました。同見通しは、市場動向・技術革新・政策の前提の違いに応じた11通りのシナリオ(ケース)による分析結果や、詳細なデータ表・前提条件・手法解説から構成されています。EIAのトリスタン・アビー長官は「AEO2026は予測ではなく、複数の未来像を検討するための分析ツール群として理解されるべきものだ」と述べています。

同見通しによれば、米国の電力需要は過去5年間で年率2.1%増加しており、2050年までのシナリオ全体では年平均0.9~1.6%の伸びが見込まれています。データセンター向け需要の拡大が、長期的な電力需要増加の最大の牽引役になりつつあると分析しています。

発電設備容量とエネルギー源の変化

増加する電力需要に対応するため、設備容量はシナリオ全体で2050年までに50~90%拡大する見通しで、天然ガス価格や再生可能エネルギーのコスト動向がその幅を左右するとしています。天然ガス、太陽光、風力が発電設備容量増加の大部分を担い、多くのケースで2050年時点の発電量の合計80%を占める見通しです。

経済成長率は年1.2~2.2%を見込む一方、多くのケースでエネルギー消費量自体はほぼ横ばいか微減にとどまるとしています。技術革新による効率化が、輸送部門の消費量減少や、データセンター需要増加下での住宅・商業部門の消費量の横ばい維持につながっているとしています。

天然ガス・原油・石炭の見通し

天然ガス生産量は、2025年の日量1,070億立方フィート(Bcf/d)から、多くのケースで2050年までに日量1,330億~1,510億立方フィートへ拡大する見通しです。原油生産量は、2025年の日量1,360万バレルから、多くのケースで2050年には日量1,240万~1,270万バレルへとやや減少するとしています。

石炭需要の見通しは環境規制の動向に左右されるとしています。2024年に定められた発電部門の排出規制が施行される場合、発電部門の石炭火力発電はほぼ姿を消す見通しですが、規制が施行されない場合は一定量の石炭火力が残るとしています。

出典:https://www.eia.gov/pressroom/releases/press587.php

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