
豪州アルバニージー政権は2026年5月7日、LNG輸出事業者に対し輸出量の20%相当を国内市場向けに供給することを義務付ける新たな国内ガス留保制度の導入を発表した。気候変動・エネルギー相クリス・ボーエン氏、資源相マデレーン・キング氏、産業・科学相ティム・エアーズ氏の連名発表で、制度は2027年7月1日から適用され、人口が集中する東海岸のガス不足懸念と価格高騰への対応を狙う。対象は2025年12月22日以降に締結された輸出契約で、それ以前の既存契約には適用されず、事業者は既存の輸出契約を引き続き履行できる。
クイーンズランド州のLNGプロジェクトが主対象、法制化へ
対象となるのはクイーンズランド州など東海岸のLNG輸出プロジェクト。政府は本制度により国内ガス価格に強い下押し圧力がかかり、世界的な価格変動から国内産業・家庭を守るとともに、供給不足を回避しエネルギー安全保障を強化できると説明。豪州は西オーストラリア州で既に15%の国内供給義務制度を導入済みで、今回の東海岸への拡大により制度が全国レベルに広がる。政府は2022年のロシアによるウクライナ侵攻後のエネルギー危機時にも緊急ガス確保策を講じた経緯があり、今回もその延長線上の措置と位置付ける。政府は今後、法制化に向けた制度設計の詳細協議を進める方針で、資源相キング氏は「国内産業に長期・潤沢な手頃な価格のガス供給への信頼を与える」とコメントした。
出典:Albanese Government to secure Australian gas for Australian users