三井住友トラスト・パナソニックファイナンス株式会社(本社:東京都港区)は2026年7月17日、しろくま電力株式会社(同:港区)が開発した完工済みの系統用蓄電所を対象としたプロジェクトファイナンス(シニアローン)を実行したと発表しました。同社のニュースリリースによれば、今回の案件はすでに稼働を開始している系統用蓄電所を対象としたものです。
同社は、対象となる蓄電所の事業性を精密に評価し、適切なリスク分析を重ねることで融資実行へと至りました。今後はこの知見を活かし、系統用蓄電所向けプロジェクトファイナンスの融資スキームやリスク分担のルールづくりを進めていく方針です。
同社はこれまでも、2026年4月17日にはウエストグループが開発・運営する系統用蓄電所ファンドへの出資参画を発表するなど、系統用蓄電所分野への関与を段階的に広げており、今回のプロジェクトファイナンス実行はその延長線上の取組みと位置づけられます。
系統用蓄電所向け金融の拡大にもつながる知見蓄積
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、需給調整力や電力系統の安定化を担う系統用蓄電所の重要性が高まっています。一方で、完工後の稼働実績を前提とするシニアローンでの調達は、新規建設案件に比べて事業キャッシュフローの見通しが立てやすい一方で、蓄電所固有の事業性評価やリスク分析の手法はまだ確立途上の分野です。
同社は今回の案件実行を通じて得た知見を、今後の系統用蓄電所向け融資のスキーム設計やリスク分担のルールづくりに反映させる方针です。金融機関側にとっての評価手法の確立は、今後他の蓄電所事業者が同様の調達を検討する際の先例としても注目されます。