【米国】ロジウム・グループ、数十年振りの好機迎えた原子力拡大にはさらなる行動が必要と提言

米調査会社ロジウム・グループは2025年12月10日、米国の原子力発電導入について分析したレポート「Nuclear Energy Renaissance: Are We There Yet?」を公表し、電力需要の急増やデータセンター建設拡大、超党派の議会支持、トランプ政権の強い意欲などを背景に、新規原子力にとって数十年ぶりの好機を迎えている可能性があると指摘しました。

レポートは、米国で最後に商業運転入りしたボーグル3・4号機(2023・2024年運開)が160億ドル超の予算超過と7年の遅延を伴った一方、3号機から4号機にかけて建設期間が50%短縮された点を、プロジェクト遂行能力向上の兆しとして挙げています。米エネルギー省(DOE)は迅速な建設・普及には1kW当たり約3,600ドルのコストが必要と試算する一方、ボーグルの実績は1kW当たり約1万1,000ドルと3倍に達したとしています。

受注残の構築や許認可改革などが必要と提言

同社は、原子力発電の本格的な普及には、同一炉型の反復建設による受注残(オーダーブック)の構築、政府によるコスト超過保証や電力購入契約などを通じた初弾プロジェクトのリスク低減、立地・許認可制度改革、原子力新設を認める州の拡大、乱立するSMR設計の絞り込み、米国原子力技術の海外展開支援などが必要だと提言しています。トランプ政権は、2050年までに原子力発電容量を現状の約100GWから400GWへ拡大する目標を掲げています。米政府は既に、ウェスチングハウス・カメコ・ブルックフィールド・アセット・マネジメントとの間で、新規AP1000炉8〜10GW分の建設に向けた800億ドル規模の提携を発表済みです。また、イリノイ州は2025年10月、原子力発電所の新設を禁じてきたモラトリアムを解除しており、同社は原子力新設を認める州の拡大が今後の普及の鍵になるとしています。

出典:https://rhg.com/research/nuclear-energy-outlook/

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