イリノイ州のJ・B・プリツカー知事は2026年1月8日、クリーンエネルギー普及や電力系統の信頼性向上、電気料金抑制を目的とする法律「Clean and Reliable Grid Affordability Act(CRGA、SB25)」に署名しました。同州エネルギー公社(IPA)の試算では、今後20年間で州内需要家の電気料金を134億ドル削減する効果が見込まれるとしています。

CRGAは、既存の「Future Energy Jobs Act(FEJA)」や「Climate and Equitable Jobs Act(CEJA)」を基盤とし、民間送電事業者による料金上昇に対応する内容です。プリツカー知事は「あらゆる選択肢を追求し、電力供給を増やし価格を下げ、長期的なエネルギーの将来を確保する」と述べています。同法は2026年6月1日に施行される予定です。
蓄電池導入と原子力モラトリアム解除
CRGAは、2030年までに州として3GWの系統用蓄電池を調達する目標を設定するとともに、大型原子力発電所の新設を禁じてきたモラトリアムを解除しました。また、家庭や事業者のスマートサーモスタットや太陽光パネル、蓄電池、EVなどを活用した「仮想発電所(VPP)」プログラムの創設を電力会社に義務付け、省エネプログラムの拡充も盛り込んでいます。
料金公平性と資源計画の強化
低所得世帯向け省エネ支出の最低水準を電力会社に義務付ける一方、時間帯別料金の提供を電力会社に義務付け、ピーク時間外の利用に対する料金軽減を可能にします。さらに、総合資源計画(IRP)プロセスを新設し、州議会が州公益事業委員会(ICC)の値上げ決定を一定期間拒否できる仕組みも導入するとしています。