米エネルギー省(DOE)は2026年5月21日、夏季の電力需給逼迫に備え、PJM(米国東部の独立系統運用機関、13州とワシントンDCをカバー)管内の火力発電所2カ所に対し、連邦電力法202(c)条に基づく緊急命令を相次いで発出したと発表した。
一つはペンシルベニア州のEddystone発電所3・4号機(コンステレーション・エナジー社運営、天然ガス・石油デュアル燃料方式)に関するもので、当初2025年5月末に閉鎖予定だった同発電所の運転継続と経済的な給電運用をPJMに指示。適用期間は2026年5月25日から8月22日まで。ライト長官は「必要な時に機能する電源こそ最も価値がある」と述べ、同発電所が冬季嵐Fern襲来時の電力安定供給に大きく貢献したと強調した。米環境保護庁(EPA)データによれば、同発電所は2025年6月から12月の間に2万6,971MWhを発電したという。
もう一つはメリーランド州のWagner発電所4号機(タレン・エナジー社運営、石油焚き)に関するもので、PJMが5月21日に提出した申請を受け、大気汚染対策上定められた稼働時間の上限を超える運転を認めるもの。適用期間は5月22日から8月19日まで。ライト長官は「6,500万人の米国人にとってエネルギー不足は到底許容できない」と述べ、夏季を通じて電力の安定供給を維持する自信を示した。
発電所退役と需要増の重なりが供給不安の背景に
PJMはこれまで、発電設備の退役と需要増加が重なることで生じる需給不均衡への懸念を繰り返し表明しており、DOEのリソースアデカシー報告書によれば、信頼できる電源の稼働停止が続けば2030年に停電が現状の100倍に増加する可能性があるとされている。
出典:https://www.energy.gov/articles/energy-secretary-keeps-critical-generation-online-mid-atlantic-0