東京ガス、3年間で1.1~1.3兆円を投資 電力・北米・ソリューションを拡大

東京ガスは、2025年10月29日、2026~2028年度の中期経営計画を発表しました。3年間の投資規模を1兆1000億~1兆3000億円とし、ガス・電力、ソリューション、北米・アジアの海外事業、都市ビジネスへ資金を配分します。

内訳はエネルギー4300億円、海外3500億円、ソリューション2000億円、都市ビジネス1200億円で、これとは別に戦略的資金2000億円を設けました。3年間で営業キャッシュフロー1兆2000億円、資産売却等3000億円を確保し、株主還元には2000億円以上を充てる計画です。

電力供給力と北米事業に重点

エネルギー分野では、都市ガスインフラの維持に加え、千葉袖ケ浦火力発電所や蓄電所を建設し、電力の供給力を増やします。LNG貯蔵容量220万トン、発電容量288万kW、ガス顧客880万件超、電気顧客420万件超を基盤に、LNGトレーディング、卸電力、容量市場、需給調整市場を組み合わせて収益機会を広げる構想です。

海外投資では、北米シェールガスで日量10億立方フィート以上の生産を維持し、中下流のLNG液化、エネルギーサービスへ展開します。アジア大洋州ではLNG受入基地を核にバリューチェーンを構築する方針です。ソリューションでは住宅設備、エネルギーサービス、生産性改善、脱炭素・レジリエンス商材を拡大し、都市ビジネスでは賃貸と資産売却を組み合わせます。

2028年度ROE9%を目標

2028年度はセグメント利益2100億円、ROE9%、ROIC5%、1株配当140円を目標とします。事業別の計画ROICはエネルギー6%、ソリューション5%、海外7%、都市ビジネス8%で、全社WACC3.5%を上回る投資を選別します。資本効率が低い資産は売却し、D/Eレシオ0.9倍程度とAA格水準を維持しながら負債も活用する方針です。

投資家にとっては、投資額の大きさより、各案件が資本コストを超える収益を生むかが重要です。北米シェールはガス市況とヘッジ、火力・蓄電所は建設費、金利、JEPX・容量・調整力価格、再エネは許認可・系統接続、ソリューションは施工能力と顧客獲得がリスクになります。1.1~1.3兆円の投資と2000億円以上の還元を同時に進めても、フリーキャッシュフローと財務余力を維持できるかを継続して確認する必要があります。

出典 東京ガスグループ 2026~2028年度中期経営計画

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