東京ガスは、2023年12月22日、100%子会社の東京ガスアメリカ社を通じて、クリーンキャピタルパートナーズ社が米国テキサス州で開発を進める「ロングボウ蓄電池事業」を取得すると発表しました。同グループにとって初となる系統用蓄電池の運用プロジェクトです。
本事業を保有するロングボウベス社を約2億1,600万米ドルで買収する契約が結ばれました。2024年内の商業稼働を見込んでおり、再生可能エネルギーの導入が急拡大する同州の電力インフラを支える狙いがあります。
調整電源の需要が高まるヒューストン近郊での展開
建設予定地は、旺盛な電力需要を抱える大都市ヒューストンの近郊に位置しています。テキサス州では太陽光や風力といった再エネ発電の比率が高まる一方で、電力供給の安定化に不可欠な調整機能を持つ蓄電池の導入容量が不足している現状が存在します。
最大出力17万kWを備える本施設は、天候によって変動する電力ネットワークの需給バランスを平準化する上で極めて重要な役割を担います。今後の開発余地が大きい市場において、確固たる事業基盤を確立する意図が含まれました。
電力市場を通じた収益化と海外事業の拡大
テキサス州電力市場(ERCOT)の仕組みを活用し、電力価格が安い時間帯に充電を行い、供給力が不足して価格が高騰するピーク時に放電する運用が計画されています。市場の供給安定化に貢献しつつ、経済合理性の高いビジネスモデルを構築する設計です。
同社では、経営ビジョン「Compass2030」に掲げる海外事業の利益目標500億円の達成に向け、戦略的な投資を継続していく方針としています。北米エリアにおける脱炭素ソリューションの展開を一層加速させる構えです。
出典:東京ガス プレスリリース