東京ガスは、2026年4月28日、2025年度連結決算と2026年度業績見通しを発表しました。売上高は前年度比7.5%増の2兆8347億円、営業利益は48.5%増の1976億円、経常利益は70.5%増の1937億円、親会社株主に帰属する当期純利益は約3.1倍の2268億円となりました。
エネルギー・ソリューションのセグメント利益は23.5%増の1502億円です。電力は販売量の増加などで82.9%増の442億円、海外は北米シェールガスの販売単価上昇やヘッジ効果により約3.2倍の738億円へ伸びました。一方、都市ビジネスは不動産売却益の減少やホテル改修費用により59.4%減の97億円でした。
純利益には一過性利益も寄与
2025年度は、為替換算調整勘定の取崩益680億円、固定資産売却益487億円などが純利益を押し上げました。ROEは13.2%に達し、総資産は3兆8922億円、自己資本比率は44.1%、有利子負債は1兆2772億円、D/Eレシオは0.74倍です。営業キャッシュフローは同社の簡便法で4974億円、設備投資は3088億円となりました。
2026年度は売上高を3.0%増の2兆9470億円とする一方、経常利益は10.7%減の1730億円、純利益は39.6%減の1370億円を見込みます。為替換算調整勘定取崩益や不動産売却益の剥落が主因です。本業を示すセグメント利益も、JEPX価格上昇による電力調達費と電源固定費の増加を織り込み、3.1%減の1950億円を予想しています。
増配と500億円の自己株取得
2026年3月期の年間配当は従来予想から10円上積みして110円とし、2027年3月期は120円を予定します。2026年度上期には500億円を上限とする自己株式取得も実施し、EPSとROEの向上を図ります。2024年度の1200億円、2025年度の2000億円に続く資本コントロールです。
投資判断では、2025年度の高い純利益をそのまま恒常的な収益力とみなさず、資産売却等を除く利益を確認する必要があります。北米シェールのガス価格とヘッジ、原油・為替、JEPX価格、都市ガスの原料費調整制度、気温、電力販売量が主要な変動要因です。累進配当を維持しながら成長投資とAA格相当の財務基盤を両立できるかが焦点になります。