米エネルギー省(DOE)は2026年6月12日、ワシントン州の石炭火力発電所Centralia Generating Stationを運営するTransAlta Centralia Generation LLC(TransAlta)に対し、同発電所2号機の運転可能状態の維持を命じる緊急命令「Order No. 202-26-28」を連邦電力法202(c)条に基づき発出しました。本命令は2026年6月15日から同年9月12日まで効力を持ちます。Centralia2号機は2025年末での閉鎖が予定されていました。
本命令は、米北西部(WECC Northwest地域)の電力系統信頼性への懸念に対応するもので、これまでにも同発電所2号機の稼働継続を命じる命令が段階的に発出されており、今回はその延長にあたります。クリス・ライト長官は「信頼できる電源を系統から外すことはエネルギーの信頼性を損ない、米国民のコストを不必要に押し上げる」と述べています。
系統信頼性への懸念
DOEは、北米電力信頼度協議会(NERC)の「2025年長期信頼性評価」で、WECC北西部地域が今後5年間でエネルギー不足の高リスクにあると評価されたことを踏まえたと説明しています。同評価は、急速な需要増加がより多くの供給資源を必要としていること、夏季・冬季の双方で電力不足が生じる時間帯が見込まれることを指摘しています。
DOEの資源十分性報告書では、米国が信頼できる電源を系統から外し続けた場合、2030年までに停電件数が現在の100倍に増加しうるとしています。Centralia発電所の稼働継続は、こうしたリスクを抑える資産と位置付けられています。
発電所の規模と2025年実績
米環境保護庁(EPA)のデータによれば、Centralia発電所は2025年に月平均約34万メガワット時(MWh)を発電し、地域に重要な発電容量を提供してきました。
DOEによれば、2025年には全米で17ギガワット超の石炭火力発電が早期閉鎖を免れており、Centralia発電所への今回の命令も、こうした一連の対応の一つに位置付けられています。
出典:https://www.energy.gov/articles/energy-secretary-keeps-coal-fired-power-generation-alive-northwest