川崎重工業は2026年度に、売上収益2兆5,600億円、事業利益1,700億円、純利益1,100億円を見込みます。2025年度末の受注残高は3兆2,568億円に達し、航空宇宙システムが1兆5,361億円、エネルギーソリューション&マリンが9,435億円を占めます。航空宇宙・防衛の増産とエネルギー、ロボットの回復が、過去最高益更新の柱になります。
設備投資1700億円で供給能力を拡張
2026年度は設備投資1,700億円、研究開発費655億円を計画します。航空旅客需要の拡大と防衛力強化を背景に、航空宇宙システムの売上収益は7,200億円、事業利益は720億円を見込みます。水素では液化・圧縮・運搬・発電をつなぐ技術開発を進め、ガスタービン、ガスエンジン、舶用水素エンジンを含む事業化を目指します。配当はDOE4%を目安とし、株式分割後換算で年間40円を予想しています。
豊富な受注残と実行リスクを併せて評価
投資家にとっての強みは、長期受注残による売上の可視性と、防衛、民間航空、水素、ロボットという複数の成長軸です。一方、航空エンジンPW1100G-JM関連負担、材料調達難、工期遅延、米国関税、為替、原材料・燃料価格が採算を左右します。水素事業も市場形成や制度支援、設備コストに左右され、先行投資の回収には時間を要します。大型案件を予定どおり納入し、事業利益率を2030年度までに10%超へ高められるかが企業価値評価の焦点です。