積水化学工業、センコーグループホールディングス、センコーは2024年3月27日、茨城県古河市の茨城PDセンターで、倉庫壁面にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置する共同実証を開始しました。実証設備は3月22日から稼働し、倉庫や工場の壁面を新たな発電面として利用する施工方法を検証します。
今回の施工では、16枚、合計16平方メートルのフィルム型太陽電池を、新たに開発した簡易設置法で壁面へ固定しました。施工準備から配線収納までを6時間で完了しており、従来の重量パネルや大型架台を用いる壁面太陽光に比べ、工期短縮と施工負担の低減を狙います。フィルム型ペロブスカイトは軽量で曲面や耐荷重の小さい場所にも適用しやすく、屋根面積が限られる物流施設で導入余地を広げます。
実証では、垂直面特有の日射量、季節別の発電特性、風圧、雨水、紫外線、温度変化に対する耐久性、接着・固定部材の信頼性を確認します。壁面は屋根より発電量が小さくなりやすい一方、東西面を活用すれば朝夕の発電を増やし、施設需要との時間一致を改善できる可能性があります。
物流施設や工場では、屋根荷重、採光窓、設備配置、防火区画などにより屋根全面を使えない場合があります。壁面発電が実用化すれば、建築改修、電気工事、外装材、監視制御を組み合わせた新たなBIPV市場につながります。事業化には、発電量だけでなく施工費、交換性、外壁保証、長期劣化を含む総コスト評価が不可欠です。
出典:積水化学工業