ポーランドのOrlen Synthos Green Energy(OSGE)は2026年6月29日、GEベルノバ日立(GVH)製小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」を3地点で計14基建設するための差額決済契約(CfD)支援制度の検討開始を、エネルギー相に申請したと発表しました。対象はヴウォツワヴェク、オシフィエンチム近郊のスタヴィ・モノフスキエ、スタロヴァ・ヴォラの3地点です。
申請を受け、ポーランド政府は欧州委員会への通知に向けた文書を準備するとしています。今回申請した14基は、同社がポーランド政府から得ている原則決定に基づき最終的に計26基のBWRX-300建設を目指す計画の第一段階と位置づけられています。
各地点の許認可状況
OSGEは申請対象の全地点で原則決定を取得済みです。ヴウォツワヴェクとスタヴィ・モノフスキエの2地点では、環境保護総局(GDOŚ)が環境影響評価報告書の対象範囲を定める決定を既に発表しており、スタロヴァ・ヴォラは関連申請書を提出済みとしています。またスタヴィ・モノフスキエでは、送電系統運用会社PSEから系統接続条件を取得しています。OSGEの想定では、初号機は2032年にヴウォツワヴェクで運転を開始する計画です。
CEOのラファウ・カスプルフ氏は「14基分のCfDにより、ポーランドでBWRX-300のフリート建設が可能になる。規模の経済、標準化、モジュール化で単価を引き下げ、コスト競争力のある発電モデルを実現する」とコメントしています。副会長のバルトシュ・フィヤウコフスキ氏も、CfD承認がポーランドのSMRサプライチェーン構築の重要な一歩になるとの見解を示しました。
申請文書の準備体制
申請文書は、チェコのドコバニ2号機プロジェクトの通知資料作成等に関与した英国・チェコのKPMG専門家チームや、スウェーデン政府の新規原子力支援策アドバイザーEtaraとの協力のもと、約1年をかけて作成されました。OSGEはORLEN S.A.とSGE S.A.が設立した会社で、SGEが主導する欧州規模のBWRX-300フリート展開計画の一部です。