【原子力】ヒンクリーポイントC、1号機稼働2030年に延期・費用350億ポンドに

フランス電力公社(EDF)は2026年2月20日、パリで発表した2025年度通期決算にあわせて、英国で建設中のヒンクリーポイントC原子力発電所(HPC)について、1号機の運転開始時期を2030年とし、総建設費が2015年価格で約350億ポンドに達する見通しであることを公表しました。従来の見通しである310億〜340億ポンドから上振れし、2016年の投資決定時点の180億ポンドからは大幅に膨らんでいます。

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TESTMARKER HPCは出力163万kWのEPR(欧州加圧水型炉)2基からなる原発で、2018年12月に着工しました。当初は2025年末の運転開始を予定していましたが、2022年5月には2027年に見直され、今回さらに2030年へと計画が変更されています。EDFは延期の要因として、配管やケーブル敷設などの電気機械工事における作業効率が想定を下回っていることを挙げています。

建設費、物価調整後は約490億ポンドに

EDFによると、350億ポンドという建設費は2015年価格ベースの数値で、物価上昇分を反映した現在価格に換算すると約490億ポンドに達するとしています。仮に運転開始がさらに1年遅れて2031年になった場合、追加費用は2015年価格で約10億ポンド発生する見込みとしています。

EDFは今回の決算で、1号機の商業運転開始が1年遅れたことなどを理由に、HPCに関連して25億ユーロ(約22億ポンド)の減損を計上しました。減損の主な要因としては、電気機械工事の遅延に加え、稼働後に受け取る売電価格(差金決済契約=CfD)のストライク価格が引き下げられたことも影響しているとしています。

英国のエネルギー安全保障にも影響

HPCは英国政府が推進する脱炭素電源政策の中核と位置付けられており、稼働すればEPR2基の合計出力320万kWで英国の電力需要の約7%を賄う計画です。しかし、たびたびの計画見直しにより、稼働開始は当初予定より5年以上遅れることになります。

英国では同型のEPRを採用するサイズウェルC原子力発電所(サフォーク州)の建設も進められており、HPCでのコスト増や工程遅延は、同計画の今後の資金計画にも影響を与える可能性があるとみられています。

出典:https://www.edf.fr/en/2025-annual-results

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