【再エネ主力電源化小委(第3回)】【屋根置き太陽光】2040年に4倍強必要との試算 FIT・FIP重点支援の詳細設計へ

経済産業省・資源エネルギー庁は、2026年7月28日、第3回再生可能エネルギー主力電源化小委員会を開催し、2027年度以降の事業用太陽光発電に対するFIT・FIP支援を、地域共生が期待できる類型へ重点化するための判断軸を示しました。屋根置き太陽光は、既に重点支援の対象となっており、今回も他の類型を選定する際の基準となる導入形態に位置付けられました。

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事務局は、平地における適地が不足する一方、住宅、工場、倉庫、商業施設などの屋根には大きな導入余地が残ると説明しました。屋根置きは建築物の本来の機能を維持しながら上部空間を利用するため、新たな土地開発や大幅な土地利用転換を伴わず、安全、防災、景観、環境への追加的な影響も比較的小さいとの整理です。

2040年227GW、建物設置を4倍強に

太陽光発電協会は、2040年の国内太陽光発電容量を227GW、電源構成に占める割合を22~24%とする見通しを提示しました。実現には全体の設備容量を現状の約3倍、建物設置型を4倍強へ拡大する必要があると試算しています。屋根だけでなく、建築物の壁面、BIPV(建材一体型太陽光)、軽量パネルなどを含めた市場形成も提案されました。

浜松市は、事業用自家消費型太陽光に1kW当たり6万円を補助し、2024~2025年度の2年間で67件、合計7,539kWを支援しました。このうち約85%は市内に関係する事業者が施工しています。長野県箕輪町では、町内の建物屋根を最大限利用すれば、町内消費電力の約半分を賄えると試算し、国費7万円と町費3万円を合わせて1kW当たり10万円を補助しています。

売電支援と初期費用補助を使い分け

議論では、屋根置きの導入障壁が、長期的な売電収入の不足なのか、建物の耐荷重調査や補強工事などの初期費用なのかを類型別に整理すべきだとの意見が出ました。FIT・FIPは市場へ供給した電力量に応じて支援する制度であるため、余剰売電を伴わない完全自家消費型やオンサイトPPAには、設備補助の方が適する場合があります。

建築物省エネ法に基づく「建築物再生可能エネルギー利用促進区域制度」を重点化の判断に反映する案も示され、事務局は国土交通省と協議する考えを示しました。ただし、対象となる屋根や壁面の範囲、必要書類、支援価格、支援期間は未決定です。

今後は2026年7~8月に対象類型を整理し、10月以降に認定基準などの詳細設計を進めます。2027年2~3月に法令改正のパブリックコメントを実施し、同年4月1日の施行を目指します。建物所有者、PPA事業者、EPC事業者には、耐荷重、屋根の残存使用期間、余剰電力の扱い、系統接続、設備撤去まで含む長期的な事業設計が求められます。

出典

第3回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 再生可能エネルギー主力電源化小委員会

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