住友大阪セメント株式会社は、2026年7月30日、高知県須崎市にある自社の高知工場で稼働中の石炭火力発電設備のうち、「3号発電設備」を2027年3月31日付で休止する方向に向けて検討を開始したことを発表しました。
現在、同工場には2号および3号と呼ばれる2基の石炭火力発電設備が稼働しています。これらのプラントは、自社のセメント製造プロセスに不可欠な大量の電力を安定的に供給するだけでなく、周辺地域への電力供給拠点としての重要な役割も担ってきました。同社はこれまでも独自のカーボンニュートラルビジョンのもと、バイオマス燃料などの代替エネルギーの活用を促進し、国レベルで推進されている非効率な石炭火力発電のフェードアウト政策に対応するための対策を講じてきた経緯があります。
エネルギー調達コストの高騰を見据えた設備集約
今回の休止検討に至った最大の要因は、昨今のエネルギー調達環境を取り巻く先行き不透明感の増大にあります。国際的な燃料市場の変動リスクなどにより、中長期的な視点において石炭火力発電にかかるランニングコストのさらなる上昇が避けられない状況が想定されています。
このような厳しい事業環境の変化を鑑み、同社は既存の発電設備を1基体制へと集約することで、事業基盤の効率化と最適化を図る構えです。3号機の稼働停止に伴う工場運営や地域への影響等に関する詳細事項については、社内で慎重に協議を重ねて正式な決定を下した後に、改めて公表するとしています。