三菱電機は、2026年7月24日、衛星や衛星搭載レーダーを開発する米国のスタートアップ企業Array Labs, Inc.に対して1,000万米ドルの出資を発表しました。安全保障用途を中心とした情報提供サービスの事業化に向けた協業に合意しています。
航空宇宙・防衛分野では、低軌道観測衛星コンステレーションによる観測情報の活用が急速に拡大中です。従来は衛星に搭載された光学センサーや合成開口レーダー(SAR)で取得した画像を用いることが主流でしたが、近年、新たな技術として「宇宙ベースの空中移動目標表示(AMTI)」が注目を集めています。
衛星から広範囲の空域を継続監視
AMTI技術は、軌道上の衛星からレーダーで空中を移動する物体を継続的に検出・追跡できるという点が特徴です。レーダーの設置場所や地形、探知距離の制約を受けないため、従来の地上や航空機による監視手段では困難だった広大な空域を対象に目標の探知・追跡が可能になります。安全保障分野や民間航空交通管理(ATM)用途での使用が期待されており、各国で導入への機運が高まっています。
Array Labs社との連携で実用化を加速
Array Labsは2019年に設立された企業で、独自のモジュール型レーダー設計手法とマルチスタティック・レーダー運用技術を活用して事業を展開しています。三菱電機は同社のこれら先進技術と自社の衛星事業ノウハウを組み合わせることで、情報提供サービスの実用化を目指す方針としています。協業により、安全保障分野における監視能力の強化と、将来的には民間航空交通管理用途への応用も検討される見通しです。
出典:三菱電機プレスリリース