三菱電機の2026年3月期連結業績は、売上高5兆8,947億円(前期比6.8%増)、営業利益4,331億円(10.5%増)、親会社株主に帰属する純利益4,078億円(25.8%増)でした。営業キャッシュフローは5,760億円、フリーキャッシュフローは2,316億円、年間配当は55円です。電力インフラ、FA、空調、パワー半導体、防衛・宇宙という複数の成長市場を持つことが、投資対象としての最大の特徴です。
収益源を分散し、強化事業へ資本を寄せる
新中期経営戦略は2030年度に売上高CAGR3~5%、調整後営業利益率12%以上、ROE12%を目標とします。全社で注力する領域をスマートエナジー、オートメーション、ディフェンス&スペースに定め、データセンター向け電源、エネルギーマネジメント、空調冷熱、FA制御、パワー半導体、OTセキュリティ、防衛・宇宙を強化します。2026~30年度の成長投資は設備投資・M&A等に2兆円、追加投資枠1兆円を確保。機器単体の販売から、Serendieを軸とするデジタル・サービス型収益へ移行できるかが、利益率引き上げの鍵です。
成長投資の回収とポートフォリオ改革が評価軸
投資家が追うべき指標は、インフラ・FA・空調・半導体の受注と利益率、設備投資後の稼働率、M&A後の統合、フリーキャッシュフローとROEです。リスクは中国・FA設備投資の循環、半導体市況、自動車機器の再編、大型インフラ案件の採算、品質・サイバーセキュリティ、防衛調達の政策依存です。2027年3月期会社計画は売上高6兆2,000億円、調整後営業利益5,900億円、純利益4,750億円。計画達成には、成長分野の拡大だけでなく低収益事業の選別と価格転嫁を同時に進める必要があります。
出典 三菱電機「2026年3月期連結決算」/三菱電機「IR DAY 2026・新中期経営戦略」/三菱電機「プロフィール」