三菱重工業の2025年度実績は、売上収益4兆9,741億円、事業利益4,322億円、親会社所有者帰属利益2,277億円でした。受注高は7兆6,536億円、受注残高は前年度末比3兆13億円増の13兆2,376億円に達しています。2026年度は売上収益5兆4,000億円、事業利益5,400億円、利益率10.0%、当期利益3,800億円を見込み、年間配当は25円から29円へ増額する計画です。
GTCCと原子力がエナジー利益を押し上げ
2025年度のエナジー部門は受注高3兆9,367億円、売上収益2兆626億円、事業利益2,672億円でした。2026年度は売上収益2兆2,000億円、事業利益3,400億円を計画します。GTCCの売上は9,922億円から1兆1,000億円、原子力は3,611億円から4,000億円への増加を見込んでいます。大型ガスタービンの契約残は74台・33GWへ増え、データセンターなどの電力需要増加と高効率火力の更新需要が受注を支えます。
高い受注可視性と遂行リスク
投資家にとっての強みは、GTCC、原子力、防衛を中心とする長期受注残と、アフターサービス収益の拡大です。設備増強、生産計画の最適化、部品内製化が進めば利益率改善につながります。一方、契約残の拡大は納期遅延、資材価格、サプライチェーン、品質保証、工事採算のリスクも大きくします。2026年度見通しには公表時点で中東情勢の影響を含んでおらず、為替前提は1ドル150円、1ユーロ180円です。受注残を計画どおり売上とキャッシュへ転換できるかが評価の中心です。