フランスのロラン・ルスキュール経済・財務・産業主権相とセバスチャン・マルタン産業担当副大臣は2026年1月23日、個人住宅向けヒートポンプ購入支援策の条件を、環境性能と欧州域内生産に連動させると発表しました。
同国では2024年に発表された国家行動計画の一環として住宅向けヒートポンプの普及を推進しており、暖房・冷房の電化により化石燃料への依存低減と居住快適性の向上を図っています。所得の少ない世帯を対象に、住宅改修助成制度「マ・プリム・ルノヴ」や、エネルギー供給事業者に省エネ対策への資金拠出を義務付ける省エネ証書(CEE)制度を通じた公的支援が用意されています。
品質と欧州製造を条件に加算支援
支援をより効果的に振り向けるため、今後は国が認定した、品質基準を満たし欧州域内で生産されたヒートポンプのみが、CEE制度における加算支援(ボーナス)を受けられるようになります。制度案に関するパブリックコンサルテーションがオンラインで開始されたほか、メーカーが認定申請を行うためのプラットフォームも開設されました。認定機種のリストは2026年7月に公表される予定で、現行の加算支援制度は同年9月以降、欧州製であることを条件とする仕組みに移行します。
欧州製造業の育成も狙い
今回の措置は、産業生産と環境移行の両面を支える「欧州優先」の方針を確認するものであり、政府はフランス国内でのグリーン産業育成も目指しています。マルタン副大臣は「われわれは欧州優先という、引き受けるべき必要な選択をする。支援策は性能の高い機器を後押しするだけでなく、国内で生産・投資し雇用を創出する欧州の産業界を支えるものでなければならない」と述べ、今回の方針を国内製造基盤の強化につなげたい考えを示しました。