JFEエンジニアリング株式会社、中部電力株式会社、東邦ガス株式会社、東京センチュリー株式会社の4社は2025年9月8日、共同出資する田原バイオマスパワー合同会社が愛知県田原市で建設していた「田原バイオマス発電所」について、工事を完了し、9月1日に営業運転を開始したと発表しました。発電出力は112,000kW、想定年間発電量は約7.7億kWhで、一般家庭約25万世帯分の年間使用量に相当します。
田原市で112MWの木質専焼発電所を運営
発電所の所在地は愛知県田原市緑が浜二号2番52、53で、木質ペレットを燃料とするバイオマス専焼設備です。2022年6月1日に工事を開始し、約3年3カ月を経て営業運転に移行しました。112MWという発電規模と年間約7.7億kWhの発電計画から、国内でも大規模な木質バイオマス発電案件に位置付けられます。
事業主体の田原バイオマスパワー合同会社には、JFEエンジニアリングと中部電力が各40%、東邦ガスと東京センチュリーが各10%を出資しています。発電設備の建設・運営に関する知見を持つ企業、電力・ガス事業者、金融・リース機能を持つ企業が共同で事業を支える体制です。4社と事業会社は、地域の安全と安心に配慮しながら発電所を運営し、事業を通じて持続可能な循環型社会に貢献する方針を示しています。
安定発電を支える燃料調達が事業の焦点
バイオマス発電は燃料を計画的に投入できるため、天候によって発電量が変動する太陽光や風力とは異なり、運転計画を立てやすい再生可能エネルギー電源です。大規模な設備を安定運転できれば、再エネ電力量の拡大だけでなく、一定の供給力を継続的に提供する役割も期待されます。
一方、年間7.7億kWhを生み出す設備では、木質ペレットを長期かつ安定的に確保する調達体制が重要になります。燃料価格や為替、海上輸送の状況に加え、原料となる森林資源の持続可能性や燃料製造・輸送を含むライフサイクルでの環境負荷も、事業性と脱炭素効果を評価する上で欠かせません。営業運転開始後は、安全な設備運用とともに、計画した発電量を維持できる燃料供給の安定性が注目点となります。