インドネシアのエネルギー鉱物資源省(ESDM)は2026年1月8日、ジャカルタで開いた2025年の同省実績に関する記者会見で、バヒリル・ラハダリア大臣が石炭価格の改善に向け、2026年の年間事業計画予算(RKAB)を見直し、国内の石炭生産目標を引き下げる方針を表明しました。需給の均衡を図り、世界的な供給過剰による石炭価格の下押し圧力を是正する狙いです。
バヒリル大臣は会見で、「価格を良くするために生産を抑える。この鉱山資源は子や孫の世代にも引き継がなければならない。国の発展は続けつつ、環境や公正さの側面も守らなければならない」と述べ、資源管理の持続可能性にも言及しました。世界で取引される石炭は約13億tにのぼり、インドネシアはこのうち約5億1,400万tを供給しており、この供給過多が国際価格の下落を招いてきたと説明しています。
生産目標を7億9,000万tから6億tへ
2025年の国内石炭生産実績は約7億9,000万tでしたが、2026年の目標はこれを約6億tまで引き下げる方針です。2025年実績のうち、国内需要(DMO)向けは32%にあたる約2億5,400万t、残る約5億1,400万tが輸出に充てられました。鉱物石炭総局は現在、企業ごとの生産枠についてRKABを通じて詳細を算定している段階で、政府は事業者に対し新方針への計画見直しを求めています。
ニッケルでも同様の調整を検討
ESDMは石炭に加え、ニッケルなど他の鉱物資源についても需給に応じた同様の生産調整を行う意向を示しています。より公正で持続可能な川下産業(ダウンストリーム)エコシステムの構築を後押しする狙いだとしています。