米ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は2026年2月12日、州公益事業委員会(PSC)がデータセンターなど大規模電力需要家に系統増強コストを公平に負担させる「Energize NY Development」構想を具体化するための審理(proceeding)を開始したと発表しました。同構想は知事が先月の年頭教書(State of the State)政策で示したもので、今回の審理では大規模負荷の送配電系統への統合に関わる連系手続き、費用配分の仕組み、料金体系が見直されます。
ホークル知事は「ニューヨーク州は新技術誘致のリーダーであり続けるが、責任ある成長も必要であり、データ需要で利益を得る事業者にはその分の負担を求める」と述べ、「利用者と同様、これらの産業も自らの拡張に伴う費用を負担するという単純な基準を徹底する」としています。
「支払うか、自前電源を持つか」の二択方針
発表によれば、ニューヨーク州系統運用機関(NYISO)の連系待ち行列には2026年1月時点で、新規大規模負荷に関する48件・合計11ギガワット超のプロジェクトが積み上がっており、その多くがデータセンターなどエネルギー多消費型産業によるものです。州は、重複した連系申請による計画の不確実性を解消し、一般消費者の負担増を防ぐため、「これらの産業はより多くの費用を負担しなければならず、そうしない場合は自ら電源を確保しなければならない」という基準を徹底する方針です。
PSC・州議会からの反応と今後の手続き
PSC委員長のロリー・M・クリスチャン氏は「エネルギー需要が州全体で急増する中、ニューヨーク州は投資を目指す企業により大きな確実性と予見可能性を提供しつつ、データセンターに公正な負担を求めていく」と述べました。州上院議員のクリステン・ゴンザレス氏や州下院議員のディディ・バレット氏も、大規模データセンターによる電力コスト負担や新たな料金区分の創設を含む対応を求める声を寄せています。今後、州公共サービス局(DPS)がステークホルダーからの意見聴取と技術会議を経て、PSCへの提言をまとめた白書を作成する予定です。