関西電力、3年間で成長投資1兆円 2040年までに累計15兆円へ

関西電力は、2026年4月30日、2026~2028年度の経営・投資方針を盛り込んだ「関西電力グループ 経営計画2026」を発表しました。2040年までに累計15兆円を投じ、電力需要の増加や脱炭素化、データ流通量の拡大を成長機会として取り込む計画です。

最初の3年間では、安全・安定供給のための維持投資に1兆5000億円、成長投資に1兆円を振り向けます。成長投資の内訳はエネルギー事業8000億円、情報通信事業1000億円、不動産事業1000億円です。国内外の火力・再エネ、蓄電池、送配電、データセンター、海底ケーブル、都市開発などが対象になります。

蓄電池はROIC10%以上を目標

エネルギー事業では、2026~2040年度に既存設備の維持を含めて7兆5000億円を投資します。既設原子力7基の継続運転、将来のリプレース、高効率LNG火力、水素・CCS、洋上風力、分散型エネルギー、蓄電所などを組み合わせ、発電から販売までの収益性向上を図ります。

2026~2028年度の成長投資では、蓄電所事業に200億円を充て、ROIC(投下資本利益率)10%以上を目指します。情報通信ではハイパースケールデータセンター、コネクティビティ・データセンター、海底ケーブルに投資し、2035年までにデータセンターの総受電容量900MWを確保する構想です。

成長投資と並行して、保有株式などを3年間で3800億円以上売却します。不動産事業では分譲住宅や賃貸開発を含む資産回転を5500億円以上とし、共同開発、プロジェクトファイナンス、持分売却によるキャピタルリサイクルも活用するとしています。

投資拡大と資本効率の両立が課題

2026~2028年度平均の財務目標は、EBITDA8000億円以上、純利益2700億円以上、ROE8.0%以上、ROIC3.3%以上です。Net Debt・EBITDA倍率は5倍程度、自己資本比率は30%台半ばを目安とします。株主還元には3年間で2700億円以上を充て、連結配当性向25~35%を基準に配当の維持または増配を目指します。

投資家にとっては、1兆円の成長投資が計画通り利益へ結び付くかが焦点です。大型電源やデータセンターは運転開始まで時間を要し、建設費の上昇、金利、工期遅延、電力需要、卸市場価格などの影響を受けます。投資額だけでなく、事業別ROIC、運転開始時期、資産売却による回収額、営業キャッシュフローの推移を確認する必要があります。

出典 関西電力グループ 経営計画2026

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