auエネルギー&ライフは、2026年6月18日、家庭用蓄電池サービス「auでんち」の累計申込1,000件到達を発表しました。東京都内の戸建住宅を対象に、初期費用、工事費用、月額費用を無料とし、「auでんき ecoM/ecoLプラン」の電気料金を月最大3,000円割り引きます。提供開始から約1カ月で大台に達しました。
設置機器は住友電気工業製の13.0kWhまたは12.8kWh蓄電池で、同社が遠隔制御して需給調整市場の取引に利用します。市場運用で得る価値の一部を料金割引で還元するとしています。停電時は冷蔵庫、テレビ、照明、スマートフォンなどを合計最大22時間使えるとの試算も示しました。
市場運用と利用者保護を両立
経済産業省のDRready勉強会では、家庭用蓄電池の外部制御機能に加え、事業者サーバーとの通信、制御履歴、サイバーセキュリティ、利用者への通知・同意が論点です。2026年3月に蓄電池の要件案を整理し、7月にはEV充放電や家庭用燃料電池にも検討対象を広げました。
auでんちは、補助金と市場収入を原資に、利用者が設備を買わないモデルを成立させています。一方、太陽光発電、既存蓄電池、V2Hがない住宅など加入条件があり、遠隔制御と非常時の電力確保をどう両立するかが運用品質を左右します。
通信系が電力会社に対抗
東急パワーサプライも13.0kWh蓄電池を無償貸与し、東電EPは既設の蓄電池・エコキュートを取り込み、東京ガスは容量市場への供出を目指します。auは通信・料金サービスとの接点を武器に短期間で申込を伸ばしており、家庭用DRは小売電力の付帯サービスから顧客獲得の主戦場へ変わりつつあります。